なんだろう、俺の発見伝

タイトルは友人の案。

可:60点以上70点未満 

 

 

 

科目「思想哲学と人間論」 

201☓年 後期試験 22

 

 

「□は□える□である」と説いたのは□であり、彼の遺著「□および他のいくつかの問題に関する氏の諸考察 — 氏の死後にその書類中より発見されたるもの 」から訳すと「□は□の□にすぎず、□の中で最も弱いものである。しかし、□える□である 」という文から出てきたものである。このように我々が今日見知っている、あるいは聞いたことはある□というのは本来の□のほんの一部を取り出して□したものに過ぎないことが、多く散見される。そのため、この講義では、できるだけ文脈自体を取り上げて、それが書かれた時の時代背景や社会情勢、著者自身の背景などを紹介しつつ紐解くことを心がけ、そのように講義を進行させてきた。

そこでこの試験の問いは全一問。

 

この講義内で紹介してきた内容を一つ取り上げ、それを回答者自身の背景を加味した上で論述しなさい。

 

 

 

 

 

なお、上の問題文中の□を正しく埋めると一つの□につき4点を加算する。

 

 

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捻じって撚るは拗良瀬 巧

考えられることは全て考えたという意志を持って、私はこの解答用紙を白紙で提出した。
正確には用紙の端に「この紙幅にはわたしの解答は狭すぎるので単位を落としてもらって構わない」という一文を添えて。


2月、冬という季節は人を出不精にする。往年の友人たちは皆単位を取り切り、内定を掴んでいる中、4年後期履修科目木曜4限目「哲学思想と人間論」の試験時間に起床時の狭心症っぽい痛みに耐えながら辛くも間に合うように出席した私の努力に乾杯。人生、諦めと潔さが肝心である。半年前の私には想像がつかなかっただろうが、その自分ですら、4年前大学合格したばかりの頃の私には想像しがたいものだろう。
次の試験は、出席すれば単位が出る自動単位販売機と化した「地政学:ブリテン諸島七王国時代」の時間だが、まだ空き時間は有り余っていて、それにその講義には出ていたものの、履修自体はしていないのでその自販機に連なるおびただしい列にそもそも私は並んでいないのだった。
校内全面禁煙にした何代か前の学長を恨みつつ、学部棟最上階のトイレの窓からタバコだけ突き出して適当にズボンを下ろす。くわえタバコでは下を向くと目に煙が入って痛くて見れたもんじゃないが、ひとまず落ち着けるべき場所に落ち着き、括約筋の関所を今か今かと罷り通らんとしてくるものを罷り通らせるよう腰を下ろす。そして問題文が半分くらいは暗記の穴埋め問題で別に復習とか勉強しなくても普通に覚えてて解ける箇所があったことを思い出す。そして最初は固形物が、途中から液状のが、水の中へ落ちた時の飛沫がケツにかかってファック。便は腸内環境、健康のバロメータと言うので見てみるとやんぬるかな、日頃の不摂生を表す緑色、体内器官の動きが鈍くなったのを示すような錆のような色。どう考えてもこのままではヤバい気がするし、とりあえず生活リズムは直しておこう。昨日酒飲んだ時は妙に歯が痛かったし、万年片方の鼻どちらか詰まってるし、何よりロクなもの食ってないからか一昨日から震えが止まらない。一日2袋の柿ピーで済ませてきたこの48時間で体重も一気に成人女性の平均以下になった気分で普通にワンパンで女子に殺されそうなくらいだ。とりあえず、何か食べよう。
用を済ませたあと、ひとまずうどん屋へ行くことにした。16時35分、この時間に開いてるうどん屋は少ないのだが、高松の市街地に行けばはなまるうどんよりうまくて安いうどん屋は普通にいくらでもある。さっさとつぶれねーかなはなまる。商店街にあるうどん屋でしっぽくうどんを注文した時、財布を下宿に置き忘れてきたことに気づいた。ツケということにして、安心して食す。あったかいな。サイコーかよ。食べ終わる頃には血圧が上がり血行がよくなったのか震えも止まり、鼻詰まりから鼻水が止めどなく出てくる。全身がぽかぽかしてる温かさを感じる。
まだ卒業したくないな、これじゃあ。
体調が少し良くなって、タバコがうまい。元気とタバコのうまさが比例するならどんどん元気になりたい。そうだ、ジョギングでも始めよう、体が快調になったら(永遠に来ない)。

18時になったので下宿で財布を取りに帰り、近くのスーパーへ買い出しに行く。実はと言うかもはやというかいよいよ白紙提出した科目試験のあとは春休みを迎えるのみというところで、事実上アホみたいな答案を提出した瞬間から私の春休みが始まっていて、履修計画が正しく進行していれば一単位足りずに計画通り私は留年する。
祝い鍋として一週間分の具材を買い込み、ぶり牡蠣から牛肉、鶏肉、豚肉、そして一週間後に行き着く先の味はカレーと、7日分ざっと21食の鍋献立を組み立てつつ帰宅して、ひとまずPCゲームをすることにした。適当にきーぼーどのキーを押してPCのスリープを切る。


カチャ---

昼飯30分スマホ片手書き大方晩飯時書き足し

※昼飯60分スマホ手書きの続きです。
ysk32585.hatenablog.com





「いやだからさ、結局のところホメオスタシス(恒常性)に勝てない人は何やっても痩せれないと思うんだよね、俺は」「えーひっどーい!いくら何でもそれはひどいですよ課長、セクハラですよ訴えますよ〜」…



「親父、いつもの」「ん、なんだい」「いつもの」「なんでこういう子に育ったかねぇ(カップになみなみ注いだアプリコットティーを出す)」…



「そういや昨日、突然ガバチョの台やってたんだけどさ、あれなんでズンドコベロンチョなの」「元ネタ知らねえのかよ、にわかかよお前ー、あれはアレだよ、そら、NHKの人形劇の」「あー、あれか、池真っ二つに割れたとこから、出てくるやつ」「そうそうミスターポテトヘッドな」「それはトイストーリーだろ、ピクシーだろ」「ファンタジー要素あったっけアレ」「まあいいや」「そうだな」…



「なんだってこのやろう!?」「だからその態度が好かねえっつってんだ」「なんだとこのやろう!?」「バーカ」「このやろう!」「このやろうって言ってないで殴ってみろよ」「殴ったらあ、表出ろ!」「ここで殴れよそんなに怒ってるんだったら」「あぁん!?」「どんだけでかい声で叫んでんのかもわかんねえか、今更気にすることでもないだろほら殴ってみろよ、お、どうした、案外肝が小さいんだな」「もういいわお前、通報、したから、警察に」「マジかよ、泣いてんじゃんお前」「警察だ!」「ほんとに来た!」…



入り口から、少し遠いカウンターに歩いている間に荒山豪太のいつもの憮然とした表情は更に険しくなっていた。

はっきり言って荒山豪太の興味を引くような居酒屋ではなかった。
絶えず嬌声と罵声が聞こえる、ヒト科男とヒト科女とガキみたいな大人が入り混じった動物園。ただそんな中でも酒が飲めればなんでもいいというくらいにハードルを下げていたからこそ我慢できていた。おもむろにカウンターに肘を付き、「酒」と呟いていつものようにズボンのポケットから小銭をジャラと掴んでバラっと差し出す。数えると50円玉が6枚、10円玉が9枚、5円玉が3枚、1円玉が7枚、計412円。350円の生を頼んだ。警察が介入し怒号が飛び交いだした店内の中はいっそう煩さを増し、その中でただ彼の周りだけが静寂を保っていた。奥で飲んでいた老人集団は騒ぎの大きさをもろともせず若鷹の歌の大合唱で、懐古と郷愁と愛国のエンドルフィンで集団でラリっているようだった。かすかに聞こえる店内BGMはテレビCMでよく見かける曲が流れていた。店内入り口ではひたすら罵詈雑言の横行とズンドコベロンチョの大合唱で、力と虚栄とハッタリのエンドルフィンで有象無象がラリっていた。警察が自分の職務が全うできないことを感じ取り応援を呼び店内の隅っこで体育座りをしている周りで大学生たちがスポーツドリンクの粉を販売している。中には料理の和え物についている胡麻を集めてその場で磨り潰して鼻から吸う真似をして、本当に吸った奴が咽て、その咳がアルバイトの女性の顔にかかり、衝動的に咳込んだまま座り込んだところ、そばの男性数名の介護によって瞬く間にもろ肌の素足にスポドリの粉を振りかけられ、「やっぱポカリサイコーだな」とそのかかとを下から下を這わしているうちに双頭の桃色の頂点が布一枚先にある熱狂も先ほど出てきた生ビールの冷気を急速に温ませる程度に、店内は加熱していた。

仏頂面を崩さないまま、荒山はビールを啜り、その半分ほどで急にこちらのカメラと目が合った瞬間に、ドキュメンタリーカメラマンを突き飛ばし、馬乗りになり、そのカメラと、顔を荒く掴んで、再び顔を見合わせた。
いいか、見ろ、お前、そこのお前だよ!お前!目を見ろコラ、お前、俺はお前が思ってるような俺じゃない、いったいいつ、どこで俺を映していいと許可した、してないぞ、これからもだ、もう一度言う、俺はお前が思ってるような俺じゃあない、俺は今の俺を普通とは思ってないが、しかし俺は俺だ、お前に俺がどう見える、何に見える、どう考える、それでどう表すんだ、350円のビールを啜る初老の男性を、名前に反したこの小さい背中を、倦怠を、だからこれもパフォーマンスだ、消すんじゃねえぞ、いいか、おい、しっかり見ろっつってんだ!でないとこのままカメラレンズを眼窩に入れ込むまで押しこむぞお前、分かったなら頷け、カメラずらすんじゃねってんだろーが、おい、金輪際お前は俺の周りに姿を見せない、いいか、見ろ、俺の目を、目で頷け、いいな、動くなよ、動いたらこのジョッキをだ、いや、やっぱり、気が変わった。1時間48分32秒、ここで録画は止まってしまい、カメラマンは右目に失明レベルの重傷を負い、2週間が経ち、我々は荒山豪太への道筋を失ったまま、つい3時間前に都心東京がズンドコベロンチョで溢れかえっていることを目の当たりにし、変えることができなかった過去を嘆きながら、再びカメラを回し、ハザードが最も進んでいる香川県高松市丸亀町商店街へうどんを食べにいくことにした。

今昔吐き

結論から述べる。
僕、この二歩歩いて二歩戻ったまま佇んでる感じってかんじ。
(と結論から述べてみたがどうせこの後の結論は言いたい変わってそう)

昔のそれぞれが書いたブログをちょうどYとMとで読み返し黒歴史暴き大会して、その現在進行中になんか「降ってきた」と大川隆法化してみたけど降ってきた内容をこの書き出しを書いてるあいだに忘れてしまったし、もうこの20秒前には戻れないこの不可逆は僕のちんぽ並みにどうにもならんのです。終わった話、オワバナー

なんか直近の最近読んでる舞城王太郎好き好き大好き超愛してるの冒頭辺りを引こうとしてて、
"愛は祈りだ。僕は祈る。(中略)物語や小説の中でなら。""と丸々省略した内容に、もう既に起こってしまったことについても、"こうなってほしいと願う。"とか"祈りは言葉でできている。"とか、まあいろいろ琴線をグイグイしてくれる諸々の中で過去について書いてるところが特にグイっと来て、昔の18の僕なら思わず所構わず泣いてたかもしれないって思えるほどで、なんでそうなるかというと、今の冒頭の結論を「書いてしまえる気分」にさせてくれる成分の元に濃縮還元に、読んだ瞬間になってるってことはもう自己流の自己愛擁護発生機の養分になってるんだが、まあそれも肯定しちまえよ、と解釈できた時点で僕の好き好き大好き超愛してるは終わってしまったから、その後を読む気は半分なくて、もう半分は祈りと愛とバファリンで僕の中に咀嚼されてるんで僕は大丈夫、今いろいろ過必要過十分に悩んでる君もやっていけるし、三年後の君はなんか疑問符のつくブログで変なタイトル付けて変なことを書き始めてるけどでも君それ15歳からずっと媒体変えながら戻しながらずっとやってることなんやで(ドヤ)ってまあふつうにクソきもいけどそれも人生だ、アイムプリティニアバイオーケーだ、と黒歴史を自ら読んでもあんまりダメージ食らってないというか、その頃の自分がそう思ってたんなら、そう結論付けたならそれで今の僕はいいよ、大丈夫(この堂々巡りは終わらないのはそれはそれでキモいしヤバいし周りから見たらどう見えるかわかったもんじゃないぞ問題だけどそれも許容するのが祈り)だし、よくぞ、むしろ、18の君は15の君を許した、あのノートを残した、ようやった、だから僕は書くことができる、こうしてアホなことばっかり書いてしまっているがむしろ君から見たらどうなんだろうか絶望して金輪際口をきいてくれないレベルで許してくれそうにないけど、未来のことは誰もわからないけど予定調和的なかんじで、こんな気はすると思ってたことは僕自身覚えてるし、予定調和って言葉を友達によく使って斜に構えてた君は今もまだそのファイティングポーズをこうして続けてるんだけど未来の俺を褒めなくていいからとりあえず何か考えてることをとりあえず書いてることだけは、その点だけでいいから、このなんか若干書いていて恥ずかしくなってきた一切を知っていてほしい僕は祈る、ていうこれは今後の黒歴史になり得るだろうし、ようやくこれでうあーーーって言いながら枕に顔埋める動作ができそう。