なんだろう、俺の発見伝

タイトルは友人の案。

もげろ

ドグラ・マグラの上巻をようやっと読みきった。残り80ページ弱でこんなにおもしろくなるのかというくらいのめり込んで読んでいた気がする。残り80ページくらいと意識する前からのめり込んでた感覚だから本当いつのまにか夢中になって読んでた。そんな朝だった。もげる。
内容がどんな本かをこんなトコロで知ろうとするくらいならブックオフかどっかで買って読んだほうがいい。読め。俺が意地悪なだけかもしれんが、その程度で機嫌を損ねるくらいなら他所へググってくれ。ほい、http://www.google.co.jp
 
大正時代がどんなものかをおぼろげながら知ったのはパワポケ7の裏サクセスの影響が大きい。選手を育成していくストーリーの内に、時代背景として出てくるゲーム内の「大正時代」は基本的に浪漫ぽくて、なんか気がアレな登場人物と気がアレな事件が多くて、日本史の教科書で出てきたエロ・グロ・ナンセンスを醸し出していたように思える。科学とオカルト、エセ科学が微妙に区別できそうでできそうにない時代なイメージが有る。怪奇事件的なものが実は、単に一途な思いから暴走した事件でしたチャンチャンな話だけど、現実的には後味悪く残るものがけっこうあった気がする。それを子供用野球ゲームの1サクセスにしてるんだからコナミやばい。さすがパワポケ1でヒロイン殺しただけある。ともあれそんな下地とあと中学に少し読んでた江戸川乱歩の猟奇的な物語を経験していた。ドグラ・マグラを読んでると最初はあんまりノレてなくて、なんかあんまりちゃんと読んでなかったきがする。「すげー、すげー気狂いだよ」と力説されても、どうすごいのかの具体的なところが出てこなくて、イメージ的に「気狂い」の服着た「普通」が歩み寄ってきてる感があった。今読み返すとそれはないだろうけど。
チャカポコあたり、気狂い外道祭文のあたりからなんとなくノッてきて、それからも時間はかかったけど、だいたい200ページを超えたあたりから、オモシロイ…と思える箇所がポツポツ出てきた。読書メモのエバーノートには内容はメモってなく、頁数しか書いてなく、今思い出して書こうにも覚えてないし、そもそも書いてられないけど、抜き出されている頁は何かしら読んでるそのときに自分の琴線に触れる何かがあったからだろうと思う。今確かめようとは思わない、たるい。メモは自分がわかっていればいい。
そんな感じで最初は訝しげに読んでいたけど、詠み進めていくといつのまにやら化けの皮が剥がれた感じで、大正時代の知識ではこう考えられていたらしきことやら、うんたらが、自分の中ではパワポケ7の裏サクセスと繋がって行って、読んでて楽しかった。気狂いで、もげる。胎児の夢あたりの話は、現在でもサイコ系の物語では出てくることもある話で、自分の中ではそのルーツを地下深くに掘ってこの本から見つけてきた感があった。でもこれも大元では無い気がするし、起源を知るにはもっと深く掘らないといけない気がする。全部科学で白黒はっきりという感じじゃないのが単純に自分の性に合ってるのもあるかもしれない。インチキあってもいいじゃん、面白ければ。理屈になってなくても、それっぽさがあれば小説的にはセーフじゃね、小説なんだし。そんなある種ナアナアなところがちょうどいいのかもしれない。貸してくれたTに感謝。本棚に置いておくようにブックオフかどこかで買おうかな