なんだろう、俺の発見伝

タイトルは友人の案。

8文小説

むしゃくしゃしていたので石を蹴とばした。先に置いてあった空き缶に当たって乾いた高い音を立てた。公園で子供たちが黄色い声をあげながら走り回っている、暢気なものだ。これから俺はバイトへ行く。ずんずん歩いて行って、公園わきの雑居ビルの2階のドアまでたどり着いた。『有限会社塞ぎ込み庵』と明朝体でドア横の表札に書かれてあった。詳しい仕事の内容は知らないが、金が手に入りさえすれば関係ない。数回ノックしてからドアを開けて入っていった。