決めきれない決心
大学のゼミが決まった。数日に渡るゼミ選考から流れ流れてこのゼミに辿り着いてしまったわけだが、全然見通しがないのが本音だ。俺は希望のゼミには2回面接で落とされて、斡旋という募集定員を満たしてない先生と面接で落とされた生徒を集めてある種合コンみたいな感じでゼミが決められた。
そもそもこんなことを書くのは俺の性分に合わないというか、元々の内向性、根暗なところに比例関係的に反応してしまうから余計つらいので書きたくない。
やれやれ、自分でももう何を言いたいのかわからない。
ともかく不安でいっぱいだ。今日の5限、ゼミ初回である。知り合いはいないだろう。友達は俺の希望したゼミに受かったのだから。羨ましい限りだが、やはり俺と彼らの間にはどこか一線を隔てている何かがあるのだろうと考えたくなくとも考えてしまい、余計暗くなり、かつこれからゼミによる差異でもっとこの一線が太くなってしまうのではないかと考えると悲しいやら泣きたくなるやら、半面悔しいやら負けたくないやら、ああ、だから俺は落ちたのかもしれない。ゼミの教授は私の所属のコースとは違うコースに属している先生なので、俺が履修する授業とゼミで学ぶ内容に違いが出るのはあきらかでそれも不安の一つだ。どのゼミを選ぶかでその後の人生が変わるとか言った奴誰だよ、ふざけんな!殺すぞ!
というわけでゼミが決まってから数日経てからも俺の心のどこかがざわついてる。
この先生についていくぞ!この先生の下で友達と一緒に学び合いたい!
そういう希望はもう絶たれてしまった。賽は投げられてしまった。
友達には口に出して言えないことをここに書いて吐き出しているけど、これを見ている友達がいるから、意味ないよね。まあ、その友人はわかってはくれるだろう、たぶん、ニュアンスくらいは。
でもやっぱり、どうすればいいのかわからないや。
これからのことを考えると腹が痛くなるなんて、入試直前の受験生みたいだ。家系の胃腸の弱さを恨んでやる。
これからはそんな受験生みたいな心情で生活してしまうんじゃないだろうか、俺のことだから。今までの怠惰な生活を考えると、まあそれもいいかもしれないが、いささか急すぎるもんだ。一呼吸おかしてくれよ。でもやっぱり人間走り出すときはいつも急なもんだから、人生そんなもんかもしれない。覚悟を決めなければ。友達に言うと笑われそうだが、けっこう肝心な時は真剣にならざるを得ない。たぶん俺は他の人より早く覚悟を決めろということなんだろう。
「やってやろうじゃん」
重松清の『エイジ』から主人公の言葉を引く(たしか地の文だっただろうか)。自分で言うと「クサい」とかなんとか言われかねないからこうするわけだ。そこんところ認めてほしいところだけど、やっぱクサいよね。そのクサさをかっこよささに持っていける人間になりたいもんだ。ああクサいクサい。
ついでにこれも引用しよう。
「我はこれより虎、あるいは怪傑にならんと決すものなり」 作日向美穂子『三月記』